しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群とともに三大流星群と呼ばれています。
ただし、毎年安定して多くの流星が出現するペルセウス座流星群やふたご座流星群と比べると、しぶんぎ座流星群は、活動が活発な期間が短いことや、年によって出現数が変化しやすいことから、流星が多く見える年は限られているとか。
今回は
などについてまとめてみました。
しぶんぎ座流星群2026いつ観測できる?
流星群の名前に使われている「しぶんぎ座」は、現在では存在しない「壁面四分儀(へきめんしぶんぎ)座」という星座に由来しています。また「りゅう座ι(イオタ)流星群」と呼ばれることがありますが、正式には「しぶんぎ座流星群」が用いられます。
| 流星出現期間 | 極大 |
|---|---|
| 12月28日-1月12日 | 1月4日頃 |
見やすい時間帯
しぶんぎ座流星群の放射点は、うしかい座とりゅう座の境界付近にあります。放射点が上ってくる真夜中頃からが観察のチャンスで6時頃に空が白み始めるまで、観察することができます。
しぶんぎ座流星群は放射点(うしかい座と??りゅう座の境界付近)がある「北東の空」が目印ですが、流星は空全体に四方八方に流れるため、方角を限定せず空の広い範囲を見渡すのがおすすめです。特に、放射点の高度が上がって観測しやすくなる未明~明け方(午前2時頃~夜明け前)がベストで、北斗七星を目印にすると放射点(うしかい座・りゅう座)が見つけやすいです。
観測のポイント
| 方角 | 北東の空にある「北斗七星」を目印に、その周辺や空全体を見渡す。 |
| 時間 | 夜半過ぎから明け方(午前2時~夜明け前)が最も見えやすい。 |
| コツ | 放射点付近だけでなく、空の広い範囲に注意を払う。街灯などの明かりが少ない場所で、暗さに目が慣れるまで15分ほど待つ |

出典:国立天文台

2026年の極大期は満月と重なるから、できるだけ月明かりを遮るのが観測のポイントだよ
しぶんぎ座流星群2026の母天体は?
母天体とは?
流星群は、彗星や小惑星が軌道上に残したチリ(塵)に地球が突入することで発生します。このチリをまき散らす元の天体を「母天体」と呼びます。
サイエンスポータルによると、流星(流れ星)は、宇宙空間のチリが地球の大気圏に突入して燃え尽きる際、成分が光って夜空に筋を描く現象です。彗星(すいせい=ほうき星)の通り道に多くのチリが帯状に残されており、地球が毎年そこにさしかかる際に大気に飛び込んで、流星が多発する流星群が起こるということです。

出典:サイエンスポータル
しぶんぎ座流星群の母天体について
母天体は諸説あり、まだ確定的ではありません。2003年に発見された、小惑星番号196256の小惑星(仮符号 2003 EH1)が、近年では有力視されています。ただし、この小惑星が、どのように流星の元となるチリ(ダスト)を放出したのかは、わかっていません。
引用元:国立天文台
この天体は、500年前に観測された彗星C/1490 Y1と関連がある可能性も指摘されており、彗星由来の流星群とは異なり、小惑星起源の主要な流星群の一つと考えられています。他に候補としてマックホルツ第一周期彗星(96P)やヘール・ボップ彗星なども挙がっていますが、2003 EH1が最も有力な候補です。
| 有力候補 | 小惑星 2003 EH1 (小惑星番号 196256) |
| 特徴 | 公転周期約5.53年の小天体で、彗星のような軌道を持ちながら、小惑星に分類されています。 |
| 過去の観測との関連 | 2003 EH1が1975年や1987年の大出現の約半年前や約12年後に軌道が交差しており、母天体の回帰によるものと考えられています。 |
| 他の候補 | 96P/マックホルツ彗星やヘール・ボップ彗星も候補として名前が挙がっています。 |
三大流星群の母天体は?
| しふんぎ座流星群 | 未解明(小惑星2003EH1が有力) |
| ペルセウス座流星群 | スイフト・タットル彗星 |
| ふたご座流星群 | 活動的小惑星フェートン |
まとめ
- しふんぎ座流星群2026の出現期間は、2025年12月28日-2026年1月12日ごろ
- 極大期は2026年1月4日だが、満月期と重なっている
- しふんぎ座流星群の母天体は諸説あるが、小惑星2003EH1が有力視されている


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