2025年10月23日午前9時過ぎ、東京都青梅市の市立今井小学校で、1年生の児童20人と教員2人の計22人がハチに刺され、病院に搬送されました。いずれも意識はあるということです。
この記事では
などについてまとめてみました。
クロスズメバチの特徴(見分け方)、画像
クロスズメバチの特徴と見分け方

見分けるためのポイントは「大きさ」「色」「飛び方」です。

出典:photoAC
| 和名 | クロスズメバチ |
|---|---|
| 学名 | Vespula flaviceps |
| 大きさ | ミツバチと同じくらい(約1cmから1.8cm)。意外と小柄です。 |
| 色と模様 | 全体的に黒っぽく、白い縞模様がある。はっきりとした白い縞模様が入っているのが最大の特徴です。 |
| 飛び方 | 直線的にキビキビと素早く飛び回ります。 |
分布は主に本州となるものの、最近は北海道から奄美大島まで、生息域を拡大しています。
クロスズメバチは土の中などの低い場所に巣をつくるため、わかりにくいのが難点です。そして巣はときに数百匹から千匹以上の規模(コロニー)に成長することもあります。クロスズメバチの毒性は、オオスズメバチほど強くないものの、働き蜂の数が多いため注意が必要です。
実際に「公園を歩いていたら、見つけにくい場所にクロスズメバチの巣があり、幼児が刺された」といった被害も報告されています。
クロスズメバチの注意点
クロスズメバチは活動期間が長い
多くのスズメバチは秋になると活動を終えますが、クロスズメバチは比較的寒さに強く、暖かい地域では12月頃まで活動を続けることがあります。「もう秋だから大丈夫」と油断せず、冬の初め頃までは注意が必要です。
巣はどこにある?住宅街でクロスズメバチが巣を作りやすい危険な場所TOP5
- 土の中(1番多い):
庭の芝生の中、木の根元にある空洞、植え込みの根元、ネズミの穴など。草刈りや庭いじりの際に巣を刺激してしまうケースが後を絶ちません。 - 床下・建物の基礎の隙間:
建物の通気口やコンクリートのわずかな亀裂から内部に侵入し、巣を作ります。 - 屋根裏:
換気口や屋根の隙間から入り込み、断熱材の中や隅の方に営巣します。普段見えない場所なので、発見が遅れがちです。 - 壁の中・外壁の隙間:
外壁のひび割れや、エアコンの配管用の穴の隙間などから侵入することもあります。 - 放置された植木鉢やプランターの中:
使っていない植木鉢や、物置にしまいっぱなしの園芸用品の中も格好の営巣場所です。
引用元:みんなのハチ駆除屋さん
もしクロスズメバチを頻繁に見かけたら、安全な場所(家の中など)から、そのハチがどこへ飛んでいくかを観察してみてください。特定の場所に何度も出入りしている場合、そこに巣がある可能性が非常に高いです。
巣の場所が分かっても、絶対に自分で近づいたり、棒でつついたりしてはいけません。自宅に巣があるようでしたら、蜂の駆除の専門業者などにお願いしましょう。
大人しいけれど「踏むと危険」
スズメバチの仲間では比較的穏やかな性格で、こちらから何もしなければ、人を積極的に襲ってくることはほとんどありません。
ただし、最大の危険は巣の防衛本能です。
クロスズメバチは土の中や木の根の隙間、茂みの死角など、非常に分かりにくい場所に巣を作ります。
そのため、人間が巣の存在に気づかずに近づきすぎたり、踏んでしまったりすると、巣を守るために一斉に襲いかかってきます。
毒の強さ自体は、オオスズメバチなどに比べると弱いとされています。
しかし、刺されれば激しい痛みと腫れを伴います。
よくあるのが、土の中の巣を気付かずに踏んでしまい、飛び出してきた働き蜂に何箇所も刺されて手足全体がひどく腫れてしまったという事例です。
最も警戒すべきは、ハチ毒アレルギーによる「アナフィラキシーショック」です。体質によっては、刺されてから数分~数十分でじんましん、呼吸困難、めまい、意識障害などの全身症状が現れ、最悪の場合は命を落とす危険もあります。
過去に1度でもハチに刺された経験がある人は、次に刺された際にアナフィラキシーショックを起こすリスクが高まるため、とくに注意が必要です。
巣を作らせないための予防策
クロスズメバチの女王バチが巣作りを始めるのは3月から5月頃です。この時期、クロスズメバチが地中などの低い位置に巣をつくることが多いので、あらかじめハチ専用の忌避スプレーを散布しておくことが効果的です。
(ただし、ご自宅周辺でシロアリ被害があった・ありそうな方には、この方法はおすすめしません。)
クロスズメバチの巣作りを防止するための蜂よけグッズにはさまざまなものがあります。ガーデニングや畑などで「あまり強い殺虫剤を使いたくない」という方は、ハッカ油や木酢液など、環境にやさしい成分のものを使うことで、植物を守りながら蜂対策できます。
また、家の周りの通気口にネットを張ったり、壁の隙間をパテで埋めたりして、女王バチが侵入できる物理的な隙間をなくしておくことも、有効な予防策となります。
まとめ
- 庭などで黒くて小さい、細い縞のあるハチを見かけたら、まずはクロスズメバチの可能性を考え、巣が近くにないか注意深く行動しましょう。
- もし巣を見つけても絶対に近づかず、プロに相談してみましょう。


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